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2006年9月24日 (日)

歴博の古文書講座

今月は大阪歴史博物館が開催する「古文書を楽しむ」という古文書講座に参加していました。今回で開催3度目、毎回多数の申込があり、抽選で参加できるかどうかが決まります。土曜の昼から2時間、全4回講座。参加費1000円。

30分前から会場が開くのですが、開いてすぐに研修室は人いっぱい。早めに行かないといい席が取れません。大半が年輩の方々で、すでに古文書を習っているような人ばかり。

古文書(こもんじょ)を読むときは、まず崩し字を原稿用紙に楷書で書き出して、読み下し、現代語に訳していきます。毎回、次回分の古文書プリントをもらい、書き出せる人はしてきてねん、という感じですが、古文書初めての私はそんなもんできるわけもなく、お気楽で次回出席したら、まわりのシニア世代の皆様は、みんな書き出してきていた。うお。講座前に今回学習する古文書の答えプリントをもらいますが、開始30分前から方々で答え合わせをしている姿も。このシニアパワーを生かしたら、世の中にある古文書もあっという間に解読できるかも。

全然読めない人でも、お答えプリントがあるので、それを見ながら内容を理解できます。学芸員さんの解説はおもしろくて、文字の解説よりも、当時の時代背景の解説が主でした。特に町の建物や堀の配置状況を説明して貰うことで、より古文書の内容が理解できました。

昔の文書は何でも残っていることはなく、特に大阪は今の大阪市の大半が焼けるような大火事があったり、空襲で焼け出されたりと、紙類が残りにくい条件が揃っているため、現存する古文書は少ないそうです。

残っていても、お触れとか、裁判の記録とか。あんまり華やかなもんじゃないね。


【講座内容】

第1回 お触れ
天保13年(1842年)4月に大坂内淡路町の町年寄りが町内の住人に向けて出したと考えられるお触れ。珍しく木版刷り。贅沢なもん着たり持ったりするな、という内容。版物で文字がはっきりしていて読み易かったです。


第2回 覚、口達触
覚は、キリシタンの扱いとか、近頃いるあばれもんの扱いとか。(元禄元年)
口達触は、べか車の増長に伴う規制。(安永3年、寛政3年)

「べか車」とは、大八車みたいなもので、小回りが利くのでよく使われたそうです。しかし、こっちの商売ばかり繁盛すると、馬や船の運搬業務が廃れて、お上の馬での運送や船運送で得られる金に支障を来すので、べか車を規制しているそうな。


第3回 刑事裁判の判例
与力や同心が勉強する本からいくつか。(1700年代)

・首つり自殺した人を届け出ずに墓所へ持っていった人の扱い
・古手屋の絹綿入れを盗んだ人の扱い
・親が病気で苦労している人が生蝋を盗んで売った場合の扱い
・親不孝(打ち叩いて飯を食わせない)をした倅とそれに関わる人々の扱い

うーん、暗いねえ。この時代の特徴の一つとして、親孝行と親不孝では扱いが随分違うこと。親が苦労しているため盗みをした場合はあんまり重くなくて「百日手錠」(百日間拘束)、親不孝には、「三日晒・町中引き回し・死罪・獄門」。怖っ。

一番驚いたのは、死罪にもランクがあって、単なる「死罪」から、「死罪・獄門(さらし首)」、「磔(はりつけ、死に至らす過程も見せる)」など、昔はかなり残酷。犯罪をした人に限らず、その人が暮らしている長屋の人や家主、町のお役人まで罪が関わってくるので、そうそう悪いこともできないね。


第4回刑事裁判の判例
・行き倒れの病人を届けなかった人々の扱い(寛政3年、1750年)
・長崎まで運ぶお上の竿銅を盗んで売払った人々の扱い(延享元年、1744年)

行き倒れは、先ず介抱してお役所に届け出て、元気になるまで世話をする決まりがありますが、この場合、それをせずに行き倒れの人の行きたいところへ送ろうとして死んでしまった事件。

竿銅盗みの一件は、長い内容だったので途中で解説が終わってしまった。参考プリントに関わった人々の関係図が書いてあったけど、何だかドラマにできそうな範囲の広さ。


内容はとてもおもしろかったけど、当初の目論見の「崩し字をちょっとでも読めるようになる」には至らなかったなあ。読めた方が何かと便利なので、そのうち習得しようと思います。

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コメント

おもしろいですね~。
こうやって、日本語で説明してくれると、当時の日本人の考え方とかが、見えて来そうですね~。
親不孝への罪の大きさについて書いてましたが、そのまま今の日本に当てはめたら、どんなことが起きるでしょうね~。最近、親不幸・子不幸事件ばっかりだからね。

ゆうさん、こんにちは。
最近の親子関係の決裂は、罪を重くしたところで直らないでしょうね。日本社会全体の歪みでもありますし。でも、江戸時代の親を大切にする精神は見直して欲しいものです。

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