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2008年4月26日 (土)

王妃の紋章(満城尽帯黄金甲)

「王妃の紋章」(原題:満城尽帯黄金甲)を見ました。主演は、チョウ・ユンファ、コン・リー、リウ・イエ、ジェイ・チョウ。監督はチャン・イーモウ。劇場の客は、おっちゃん・おばちゃん率が高かった。何となくシェークスピアっぽい話の雰囲気やなあ、と思ったら、この映画の元ネタになった話がそこと関わりがある様子。

元ネタは、中華民国が始まった頃を時代背景にした舞台劇「雷雨」(れいいぅー)。映画では、同様の人物関係を唐王朝末期の時代に置き換えています。作者の曹禺(つぁお・いぅー)はギリシャ悲劇やシェークスピアの影響を受けているとか。この舞台劇は中国では有名らしく、舞台上演はもちろんのこと、映画化もされてきています。なるほどねー、それなら中国で評判がいいのもわかるわ。

最近のチャン・イーモウとチェン・カイコーの映画を比べると、前者は中国でうける、後者は世界でうける(中国内では不評)と、方向性が分かれているように見えます。

さて、私の感想ですが、話はドロドロして暗いし、最後の方は大軍登場で盛り上げてHEROと似たような感じで、あんまりおもしろくなかったなあ。美術や衣装は見応えありますよ。悪役でこわーいユンファ様や、影の軍団大量登場も見どころでしょうか。気になった役は王様の主治医の妻。かっちょええわー。一番演技がよかったと思います。あ、そうそう、音楽は梅林茂さんが担当です。

映画を見る前に知っておいた方がよい知識としては、「菊」の意味。重陽の節句の象徴でもありますが、唐代の黄巣が社会に対する復讐を誓った漢詩「不第後賦菊」より、反乱の意味もあります。その漢詩の最後の句に"満城尽帯黄金甲"とあり、それがこの映画の題名にもなっています。

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